黒字倒産の予兆を見逃すな!黒字倒産が起こる原因と回避方法を解説

黒字倒産回避

起業して会社を成長させるべく経営者は日々努力を積み重ねています。
そんな努力が水泡に帰してしまうのが会社の倒産です。

 

倒産と聞くと赤字で経営が上手く行かず、泣く泣く会社を畳むイメージがあるでしょう。
間違ってはいないのですが、少し足りない要素があるのです。
実は、黒字でも倒産するケースがあることを経営者は知っておかなければなりません。

 

赤字になっている時は資金やキャッシュフローを強く意識しています。
だからこそ事前に事業計画の見直しや資金調達によるキャッシュフローの改善が行えるのです。
しかし、黒字倒産のケースは些細な見落としが原因で突然気付くため、対応が遅れてしまいがちです。
黒字倒産がなぜ発生するのか、そしてどのように回避するべきかを紹介したいと思います。

 

黒字倒産はなぜ発生するのか

 

黒字倒産を示唆するイメージ

 

そもそも黒字なのになぜ会社が倒産してしまうのでしょうか?
利益が出ているなら何も問題無いと思うのが一般的な感覚でしょう。

 

黒字倒産について知るために、具体的な例を出してみます。

 

まず、部品工場で1000万の仕事を終えて取引先へ納品したとしましょう。
この時、会社は1000万の売上となり、十分な黒字を出しています。
ここまではまったく問題ありません。

 

次に、取引先からの振込は翌々月末にまとめて支払いが行われるとします。
これもよくあるケースですが、この点が黒字倒産のターニングポイントになるのです。
翌々月末に1000万が振り込まれますが、ではその間に会社の資金が底を尽いてしまったらどうなるでしょうか?
従業員の給料が支払えませんし、他社への支払いがあれば不渡りを出してしまいます。

 

1000万の売上があるにも関わらず支払える現金が手元に無い状態、これが黒字倒産の原因なのです。

 

黒字倒産という状況は何としても避けるべきでしょう。
会社の利益だけを見るのではなく、会社がどれだけの現金を所持しているか把握するのが大切です。

 

黒字倒産の回避方法

 

ファクタリングという手も

最悪の状態である黒字倒産を回避するために、いくつかの方法をまとめたいと思います。

 

最も有効なのは会社のキャッシュフローを把握し、賃借対照表で資産の流動性が悪い部分を見つけることです。
いつ誰にいくら支払うかを把握していれば黒字倒産のリスクはかなり軽減されます。
売上や利益に目が行ってしまいがちですが、経営者であれば現預金にも気を配りましょう。

 

もし事前に、現金が不足する状況が判明したのなら資金調達の対策を行ってください。
売掛債権があるのならファクタリングを利用して売却してしまうのも良い方法です。
ただし、2社間で行うファクタリングと取引先を巻き込んだ3社間ファクタリングがあります。
状況によっては会社の関係を悪化させかねないので利用する時は注意です。

 

手形割引という方法で銀行から資金調達する方法も有効でしょう。
手数料も低いので魅力的ですし、資金繰り対策としては一般的な手段となります。

 

他にも黒字倒産を回避する方法として、銀行から融資を受けたり資産を売却したりするのもありです。
何が最善かを考え行動する時間を確保するためにも、黒字倒産の予兆を見逃さないようにしてください。